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Google Workspaceのユーザー削除とは?アカウント削除の手順・注意点などを解説

Google Workspaceのユーザー削除とは?アカウント削除の手順・注意点などを解説

Google Workspace

従業員が退職・異動するたびに「Google Workspaceのアカウントはどう処理すればいい?」と悩む管理者は少なくありません。何も確認せずに削除してしまうと、GmailやGoogleドライブのデータが失われたり、復元期限を過ぎて取り戻せなくなったりする可能性があります。

本記事では、Google Workspaceのユーザー削除とアカウント削除の違い、管理コンソールでの削除手順、削除前に確認すべきデータ移行やVaultの注意点、削除後の復元方法まで体系的に解説します。

なお、本記事で主に扱うのは個別ユーザーの削除です。契約全体を解約する操作とは異なるため、まず違いから確認していきましょう。

Google Workspaceのユーザー削除とは

「ユーザー削除」と「アカウント削除」は似ているようで、指す内容が異なります。操作を誤ると意図しない影響が生じるため、まず用語の違いをしっかり整理しておきましょう。

ユーザー削除とアカウント削除の違い

Google Workspaceにおける「ユーザー削除」とは、組織のドメイン配下に存在する特定ユーザーのアカウントを削除する操作です。管理コンソールから実行し、対象ユーザーのGmail・Googleドライブなどすべてのサービスが利用不可になります。

一方で「アカウント削除」という言葉は、文脈によって意味が異なります。個別ユーザーの削除を指すこともあれば、Google Workspace契約全体の解約(組織アカウント自体の廃止)を指すこともあります。本記事では前者、つまり個別ユーザーの削除を中心に解説します。

組織アカウントの削除はGoogle Workspace契約全体に関わる操作

Google Workspace契約そのものを解約・廃止する操作は「組織アカウントの削除」にあたり、個別ユーザーの削除とは別物です。組織アカウントを削除すると、ドメイン配下のすべてのユーザーデータが失われます。そのため、通常の退職・異動対応ではなく、会社の廃業やドメイン変更に伴う特別な操作となります。

サービスアカウント削除はGoogle Cloudの操作であり通常のユーザー削除とは別物

Google Cloud(GCP)でAPIやアプリケーションを利用する際に作成する「サービスアカウント」の削除は、Google Cloud Consoleで行います。Google Workspaceの管理コンソールで削除する通常のユーザーとは仕組みが異なり、影響範囲も別です。GCPを活用している組織では、混同しないよう注意してください。

削除前に一時停止・アーカイブユーザーも検討する

退職者のアカウントに対して、すぐに削除する必要はない場合があります。Google Workspaceには、削除よりも影響範囲が小さい以下の選択肢があります。

  • 一時停止:ユーザーのサービスアクセスを止めつつ、データと設定を保持する。ライセンス費用は発生し続ける
  • アーカイブユーザー:専用のアーカイブライセンスに変更することで、低コストでデータを長期保持できる

「すぐに削除」と判断する前に、保全や引き継ぎ期間が必要かどうかを確認することをおすすめします。

Google Workspaceのユーザーを削除する前に確認すべきこと

ユーザー削除は取り消しに厳しい期限があります。削除前に次の確認を必ず行いましょう。

削除するとユーザーはGoogle Workspaceのサービスやデータにアクセスできなくなる

ユーザーを削除した瞬間から、そのユーザーはGmail・Googleドライブ・Googleカレンダーなどすべてのサービスへのアクセスを失います。共有されたファイルのオーナー権限も失われ、適切に対処しないと業務データへのアクセスができなくなります。

必要なデータは削除前に移行・エクスポートする

削除前に、以下のデータが引き継ぎ済みか確認してください。

  • Gmail:重要なメールを別ユーザーへ転送、または管理者からデータ移行
  • Googleドライブ:共有が必要なファイルのオーナー権限を他のユーザーへ移譲
  • Googleカレンダー:定例会議など引き継ぎが必要なカレンダーのオーナー変更
  • Googleグループ:退職者が管理者になっているグループの管理者を変更

管理者は削除時に「データを他ユーザーへ移行してから削除」するオプションを利用することで、削除と同時にドライブデータ・カレンダーを指定ユーザーへ移行できます。

Vaultや法務保全の対象になっていないか確認する

Google Vault(電子情報開示ツール)で保持ルールやホールドが設定されているユーザーは、削除すると法務上の問題が生じる可能性があります。訴訟対応・コンプライアンス監査が予定されている場合は、Vaultの設定を確認してから削除を判断してください。

削除してはいけないケースを確認する

以下のケースでは、削除前に追加の対応が必要です。

  • Vaultのホールド対象ユーザー:ホールドを解除または保全完了後に削除
  • 進行中のプロジェクトでオーナーになっているファイルが多数ある:オーナー移転後に削除
  • 外部サービスとのOAuth連携を持つユーザー:連携先への影響を確認後に削除
  • 特権管理者が1人だけの状態:別の管理者を設定してから削除

退職者対応では「一時停止→保全→移行→削除」の順で進める

退職者のアカウント処理は、一連のフローで行うと安全です。いきなり削除するのではなく、段階的に進めましょう。

まずログインを止める

退職日または最終出社日に、まずアカウントを一時停止します。一時停止することでユーザーのログインをブロックしつつ、データをそのまま保持できます。管理コンソールの「ユーザー」画面で対象ユーザーを選択し、「停止」を実行してください。

端末・セッション・認証情報を確認する

一時停止後、次の操作を行います。

  1. 管理コンソールからアクティブなセッション(サインイン済みデバイス)を確認し、すべてのデバイスでサインアウトさせる
  2. 会社貸与端末のリモートワイプを実施する(MDM・エンドポイント管理を利用している場合)
  3. 退職者がOAuthで連携していた外部サービスのアクセス権を取り消す

Gmail・ドライブ・カレンダーなど必要なデータを移行する

一時停止中にデータ移行を行います。管理者はアクティブなユーザーへのデータ転送を実行できます。退職者本人が在籍中に重要ファイルの共有設定を変更しておくと、移行作業がスムーズになります。

Googleドライブのオーナー権限は、管理コンソールの「データ転送」機能で一括移行できます。Gmailの移行は削除時に合わせて行うか、事前にメール転送を設定しておく方法が一般的です。

削除前に社内承認と作業記録を残す

削除は不可逆的な操作(20日以内の復元は可能ですが、それ以降は不可)のため、上長や情報システム部門の承認を得てから実施することを推奨します。実施者・実施日時・移行先ユーザーなどを記録に残し、後から確認できる状態にしておきましょう。

管理コンソールでGoogle Workspaceのユーザーを削除する手順

Google Workspaceのユーザー削除は、Google管理コンソール(admin.google.com)から行います。

1人のユーザーを削除する手順

ステップ1:admin.google.com に特権管理者または「ユーザー管理」権限を持つ管理者アカウントでサインインします。

ステップ2:左のメニューから「ディレクトリ」→「ユーザー」を選択します。

ステップ3:削除するユーザーの名前をクリックし、ユーザーの詳細画面を開きます。

ステップ4:画面右上または詳細画面内の「その他のオプション」(または「ユーザーを削除」)をクリックします。

ステップ5:「削除前にデータを移行する」か「データを移行せずに削除する」を選択します。データ移行する場合は、移行先ユーザーのアドレスを指定してください(Googleドライブ・カレンダーを転送先ユーザーに移行できます)。

ステップ6:「削除」をクリックして完了です。削除されたユーザーは管理コンソールの「削除済みユーザー」から20日間確認できます。

複数ユーザーを一括で削除する手順

ステップ1:「ユーザー」一覧画面で、削除するユーザーのチェックボックスを複数選択します。

ステップ2:画面上部に表示される操作メニューから「削除」を選択します。

ステップ3:確認ダイアログが表示されたら「削除」をクリックします。一括削除ではデータ移行のオプションは表示されないため、事前にデータ移行を済ませておく必要があります。

削除時にデータを移行する方法

1人ずつ削除する場合、削除操作中に「ドライブのデータを移行する」「カレンダーのデータを移行する」を選択できます。移行先として別のアクティブユーザーのメールアドレスを指定すると、削除と同時にデータが移行先ユーザーのドライブ・カレンダーへ転送されます。

Gmailのデータを移行したい場合は、削除前に「データのエクスポート」機能(管理コンソール→「レポート」→「データエクスポート」)を使うか、Googleグループへの転送設定をしておく方法があります。

ユーザー削除に必要な管理者権限

ユーザーの削除には、特権管理者権限、またはカスタム管理者ロールで「ユーザーの削除」権限が付与されていることが必要です。サービス管理者など一部の管理者ロールでは削除ができない場合があるため、権限を確認してから作業を行ってください。

削除できない・失敗するケース

次のケースではユーザーの削除が制限または失敗することがあります。

  • 特権管理者が当該ユーザー1人だけの場合:別の特権管理者を先に設定する必要があります
  • Vaultのホールドが設定されているユーザー:ホールドを解除するか権限のある担当者が対応する必要があります
  • 削除権限のない管理者ロールで操作している:特権管理者に依頼してください

Google Workspaceのユーザーを削除するとデータはどうなる?

サービスごとにデータの扱いが異なります。「マイドライブのファイルが消えた」「共有ドライブは問題ないはず」という誤解も多いため、サービス別に確認しましょう。

サービス削除後の挙動備考
Gmailメールボックス・連絡先が消える(20日以内に復元可能)削除前に転送・エクスポートを推奨
マイドライブオーナーのファイルへのアクセスが失われる(20日以内に復元可能)削除時にオーナー移行を利用する
共有ドライブファイルは残る(ドライブに所属しているため)メンバーシップのみ外れる
Googleカレンダーカレンダーの予定・リソース予約が消える削除時にデータ移行オプションで引き継ぎ可
Googleサイト所有サイトは削除される事前に別オーナーへ移転が必要
Looker Studio所有レポートは削除される共有済みレポートは他のユーザーが引き続き閲覧可能な場合あり
Google Chat1対1のメッセージ履歴は相手側に残る場合があるVaultで保持中のデータは保持ルールに従う

Gmailのデータ

ユーザーを削除するとGmailのメールボックス・連絡先がすべてアクセス不能になります。削除後20日以内であれば管理コンソールからユーザーを復元することでメールへのアクセスが戻ります。20日を過ぎると復元できなくなるため、重要なメールは削除前に転送またはエクスポートしておくことを推奨します。

Googleドライブ・ドキュメントのデータ

ユーザーのマイドライブにあるファイルは、削除後はオーナー不明状態になります。削除時に「ドライブのデータを移行する」を選択しなかった場合、そのファイルへのアクセスが失われます。削除時のデータ移行オプション、または事前のオーナー移譲を必ず行いましょう。

共有ドライブのデータ

共有ドライブはドライブ自体が組織に帰属するため、メンバーが削除されてもファイルは残ります。削除されたユーザーはメンバーから外れますが、他のメンバーは引き続きアクセスできます。この点でマイドライブとは挙動が大きく異なります。

Googleカレンダーのデータ

ユーザーが所有するカレンダーや作成した予定は、削除後に参照できなくなります。定例会議など引き継ぎが必要な予定は、削除前にカレンダーのオーナー権限を移転するか、削除時のデータ移行オプションを使用してください。

Googleサイト・Looker Studio・その他サービスのデータ

GoogleサイトはユーザーがオーナーのサイトURLが無効になります。Looker Studioは所有レポートが削除される場合があります。いずれも事前に別のユーザーへオーナーを移転しておくことで対処できます。

削除したGoogle Workspaceユーザーを復元する方法

「誤って削除してしまった」という場合でも、一定期間内であれば復元が可能です。ただし期限が複数あるため注意が必要です。

削除済みユーザーを復元できるのは20日以内

Google Workspaceでは、ユーザー削除後20日以内であれば管理コンソールから復元できます。20日を過ぎると完全に削除され、データも含めて復元できなくなります。復元に気づいた場合は速やかに対応してください。

削除済みユーザーを復元する手順

ステップ1:admin.google.com に特権管理者でサインインします。

ステップ2:「ディレクトリ」→「ユーザー」を開き、画面上部のフィルターまたは「最近削除されたユーザー」を選択します。

ステップ3:復元するユーザーを選択し、「復元」をクリックします。

ステップ4:組織部門を選択して復元を完了します。ユーザーが完全に復元されるまで数分かかる場合があります。

復元できないケース

次のケースでは復元ができません。

  • 削除から20日以上経過している
  • ユーザーが使用していたメールアドレスがすでに別のユーザーに再割り当てされている
  • 組織のストレージ上限を超えている

20日・25日・30日の違いに注意する

「20日」はGoogle Workspaceにおけるユーザー復元期限です。ユーザーのメールアドレス(Gmailアドレス)は削除後20日でドメインから解放されます。削除後20日が経過すると、そのメールアドレスを新規ユーザーに割り当てることが可能になります。

「30日」はGoogleアカウント(個人のGmailアカウントなど)の復元期限であり、Google Workspaceのユーザー削除とは別の話です。「25日」は一部の公式ドキュメントで記載されることがある管理者のデータ復元期間の目安ですが、現行のGoogleサポートでは20日が標準的な目安として示されています。復元は可能な限り早めに対応することを推奨します。

ユーザー削除後のライセンス・請求・メールアドレスの扱い

「削除したらすぐに費用が下がるのか」「メールアドレスを新入社員に使い回せるのか」はよく聞かれる疑問です。プランごとに整理します。

フレキシブルプランの場合

フレキシブルプラン(月次支払い)では、ユーザーを削除するとライセンス数が減り、翌月の請求から減額されます。日割り調整は行われないため、月の途中で削除しても当月分は満額請求となります。

年間/定期プランの場合

年間プランまたは定期プランの場合、ユーザーを削除してもライセンス数・請求額は即座には変わりません。削除されたライセンスは「未使用」状態となり、他のユーザーに再割り当て可能です。契約更新日(または年間の請求サイクル終了時)に未使用ライセンス分が整理されます。年間契約中に削除しても費用が即時に下がるわけではない点に注意が必要です。

削除したメールアドレスは再利用できるのか

削除後20日以内は、同一メールアドレスを新規ユーザーに割り当てることができます(ユーザーを復元する場合は割り当てないでください)。20日を過ぎるとメールアドレスは解放され、任意の新規ユーザーに再割り当て可能になります。ただし、個人のGoogleアカウントとして同じアドレスを再利用する場合は削除後30日の待機が必要です(これはGoogle Workspaceの仕様ではなく、個人Googleアカウント側の制約です)。

復元予定がある場合はメールアドレスの再利用に注意する

復元を検討しているユーザーのメールアドレスを別のユーザーに再割り当てしてしまうと、元のユーザーを復元できなくなります。「20日以内は復元可能」という期限内でも、アドレスを再利用する前に復元の意思がないかを確認してください。

Vault・法務保全・監査ログの注意点

法務対応や内部統制が求められる組織では、削除前のVault確認と監査ログの活用が重要です。

保持ルール・ホールド中のユーザー削除は慎重に判断する

Google Vaultで「保持ルール」または「ホールド(訴訟保全)」が設定されているユーザーを削除すると、保全対象データへのアクセスに影響が出る場合があります。Vault管理者またはコンプライアンス担当者と連携し、保持期間やホールドの解除可否を確認してから削除を判断してください。

削除前にVaultでエクスポートやアーカイブを検討する

訴訟対応・監査・コンプライアンスのためにメールやドライブデータの保全が必要な場合、削除前にVaultからエクスポートを行います。VaultはGoogle Workspace Business Plus以上またはVaultアドオンで利用できます。エクスポートしたデータは法務チームが管理するストレージに保管しておくことを推奨します。

監査ログで誰がいつ削除したかを確認する

管理コンソールの「レポート」→「監査ログ」→「管理者」から、ユーザー削除の操作ログを確認できます。誰が・いつ・どのユーザーを削除したかが記録されているため、誤操作が疑われる場合や内部統制の観点からも定期的に確認することをおすすめします。

大量削除・自動化を行う場合の選択肢

数十人以上のオフボーディングを一度に行う場合や、定期的な棚卸し作業を自動化したい場合は、APIや外部ツールの活用が効果的です。

Admin SDK Directory APIでユーザーを削除する

Google AdminSDK Directory APIの「users.delete」メソッドを使うと、プログラムからユーザーを削除できます。REST APIを呼び出すか、Pythonなどの言語向けクライアントライブラリを利用する方法があります。大量オフボーディング時のスクリプト自動化や、HRシステムと連携した退職フローへの組み込みに活用できます。

APIを利用するにはOAuth2.0認証と「 https://www.googleapis.com/auth/admin.directory.user 」スコープが必要です。操作には特権管理者またはユーザー管理の権限を持つサービスアカウントが必要になります。

外部ツールを使う場合の注意点

GAM(Google Apps Manager)はコマンドラインからGoogle Workspaceを操作できるオープンソースツールです。一括でのユーザー削除やCSVを使った操作に対応しており、管理者向けの自動化スクリプトとして広く使われています。外部ツールを使う際は、本番環境での実行前にテスト環境または少数ユーザーで検証することを推奨します。

gcloudで削除するサービスアカウントは通常のユーザーとは別物

Google Cloud CLIの「gcloud iam service-accounts delete」コマンドはGoogle CloudのIAMサービスアカウントを削除するものであり、Google Workspaceのユーザー削除とは別の操作です。GCPとGoogle Workspaceを併用している組織では、誤って別のアカウントを削除しないよう注意してください。

退職者のGoogle Workspaceアカウント削除前チェックリスト

退職対応をもれなく行うために、以下のチェックリストを活用してください。削除前に全項目を確認することで、データ消失や法務リスクを防ぎます。

退職前・一時停止前

  • 退職日・最終出社日を確認し、一時停止のタイミングを調整した
  • 特権管理者が削除後も1名以上残る状態を確認した
  • 退職者が特権管理者の場合、権限を別のユーザーへ移行した

アカウント一時停止・端末対応

  • 管理コンソールでアカウントを一時停止した
  • アクティブなセッション・デバイスをすべてリモートサインアウトした
  • 会社貸与端末をリモートワイプまたは回収した
  • 外部サービスとのOAuth連携を取り消した

データ移行・引き継ぎ

  • 重要なGmailメールを転送・エクスポートした
  • マイドライブのファイルのオーナー権限を移転した
  • 共有ドライブのメンバーシップ変更(必要に応じて)
  • Googleカレンダーの予定・定例会議のオーナーを移転した
  • Googleサイト・Looker Studio等のオーナー権限を移転した
  • Googleグループの管理者権限を移転した

Vault・法務対応

  • VaultのホールドまたはLitigation Holdの対象でないことを確認した
  • 保持ルールの対象データのエクスポートが必要かを法務・コンプライアンス担当と確認した

承認・記録

  • 上長または情報システム担当者の承認を得た
  • 実施者・実施日時・移行先ユーザーを記録した

削除後

  • 管理コンソールの監査ログで削除を確認した
  • ライセンス・請求への影響を確認した(フレキシブルプランの場合)
  • 20日以内の復元が必要ない場合はメールアドレスの再利用可否を判断した

Google Workspaceのユーザー削除でよくある失敗と対策

削除に関するよくある失敗パターンと、その対策を整理します。同じミスを繰り返さないために事前に把握しておきましょう。

GmailやドライブのデータをGmailやドライブの移行前に削除してしまう

最も多いのは、データ移行を行わずにユーザーを削除してしまうケースです。削除後20日以内であれば復元して対処できますが、それ以降は不可能です。チェックリストを設け、移行完了前に削除ボタンを押さない運用ルールを整備することが効果的です。

共有ドライブのファイルも消えると誤解する

「ユーザーを削除したら共有ドライブのファイルも消えてしまった」という相談はよく聞かれますが、共有ドライブのファイルはユーザー削除では消えません。共有ドライブはドライブ自体が組織に帰属するため、メンバーが削除されてもファイルはそのまま残ります。削除されるのはマイドライブにあるファイルです。

カレンダーの所有者移行を忘れる

Googleカレンダーで退職者が「オーナー」になっている定例会議や会議室の予約は、ユーザー削除後に参加者から見えなくなる場合があります。削除前にカレンダーのオーナーを変更するか、削除時のデータ移行オプションでカレンダーを移行してください。

Vaultの保持・ホールドを確認せずに削除する

Vaultで保持中またはホールド設定済みのユーザーを確認せずに削除すると、法務対応上の問題が生じることがあります。削除前にVault管理者またはコンプライアンス担当者へ必ず確認してください。

年間契約なのに削除すれば料金が下がると誤解する

年間プランではユーザーを削除しても当該契約期間内の請求は変わりません。「削除したのになぜ料金が変わらないのか」という誤解が生じやすいため、契約プランとライセンスの仕組みを担当者間で共有しておくことが重要です。

復元期限を過ぎてから気づく

削除後20日を過ぎると、ユーザーの復元もデータの回収も基本的に不可能になります。「削除したのはしばらく前だったが、実は必要なデータがあった」というケースに備えて、削除前に徹底したデータ移行と確認を行うことが最大の対策です。

よくある質問

ユーザー削除とアカウント削除は同じですか?

厳密には異なります。本記事で解説している「ユーザー削除」は、組織のGoogle Workspace内の個別ユーザーを削除する操作です。「アカウント削除」という表現は文脈によって、個別ユーザー削除を指す場合と、Google Workspace契約全体の解約(組織アカウントの廃止)を指す場合があります。退職者のアカウント処理を行う場合は、個別ユーザー削除(本記事の対象)を行います。

削除したユーザーは何日以内に復元できますか?

削除後20日以内であれば、管理コンソールの「削除済みユーザー」から復元できます。20日を過ぎると完全に削除され、データも含めて復元できなくなります。復元が必要な場合はできるだけ早く対応してください。

削除前にGmailを別のユーザーへ移せますか?

削除操作のなかではGmailのデータを他ユーザーへ直接移行するオプションはありません。Gmailデータを移行するには、削除前に「メール転送」設定を行うか、管理コンソールの「データのエクスポート」機能を使ってmboxファイルとして取り出す方法があります。

ドライブのファイルは自動で引き継がれますか?

自動では引き継がれません。ユーザー削除時に「ドライブのデータを移行する」オプションを選択して移行先ユーザーを指定するか、削除前に手動でファイルのオーナーを変更する必要があります。どちらも行わない場合、ファイルへのアクセスが失われます。

共有ドライブのファイルはユーザー削除で消えますか?

消えません。共有ドライブはドライブ自体が組織に帰属するため、ユーザーが削除されてもファイルはそのまま残ります。削除されるのはそのユーザーのメンバーシップのみです。マイドライブのファイルとは挙動が異なる点に注意してください。

ユーザーを削除するとライセンス費用は止まりますか?

プランによって異なります。フレキシブルプラン(月次)では削除後の翌月請求からライセンス数が減少します(月の途中での日割り調整はありません)。年間プランでは削除してもライセンス数・請求は契約更新日まで変わりません。削除されたライセンスは他のユーザーへの再割り当てに使用できます。

まとめ

Google Workspaceのユーザー削除は、管理コンソールから数クリックで実行できますが、削除後のデータ消失や復元期限、ライセンス費用の扱いなど事前に確認すべき事項が多くあります。

退職者対応では「一時停止→保全→移行→削除」の順で進めることが基本です。Gmailやマイドライブのデータは削除前に移行・エクスポートを行い、削除後20日以内を過ぎると復元できなくなることを念頭に置いておきましょう。Vault保持やホールドが関わる場合は法務担当者と連携して判断することが重要です。

本記事のチェックリストを活用し、安全・確実な退職者アカウント管理を実現してください。

ムームードメインでは、Google Workspace導入をご検討されている企業様へAIにて無料相談を実施しております。

エディション選定のご相談から、セキュリティ・コンプライアンス要件の整理、導入スケジュールの立案まで、トータルでサポートさせていただきますので、ぜひご相談ください。

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