Google Workspaceの導入を検討している企業担当者の中には、「独自ドメインが必要なのか、まだ持っていない場合はどうすればよいのか」と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、企業がGoogle Workspaceを本格的に活用するなら、独自ドメインは必要です。
本記事では、なぜドメインが必要なのかという基本から、ドメインの取得方法、Google Workspaceの申込み・設定手順までを一気通貫で解説します。
企業が本格的にGoogle Workspaceを使うならドメインは必要?
企業がGoogle Workspaceを本格的に活用するなら、独自ドメインを用意して使うのが一般的です。 特に、会社名入りのメールアドレスを使いたい場合や、複数人のアカウントを管理したい場合は、独自ドメインがあるほうが運用しやすくなります。Google の案内でも、Gmail アドレスで申し込めるケースはある一方、すべての機能を利用するにはドメインの所有権証明が必要とされています。
一方で、Google Workspaceは独自ドメインがないと一切使えないわけではありません。Gmailアドレスで始められるケースもありますが、利用できる機能が一部に限られることがあり、企業利用を前提にするなら、独自ドメインを用意しておくほうが、最初から必要な機能を活用しやすく、スムーズに運用を始められます。
また、ドメインをまだ持っていない場合でも心配はいりません。 Google Workspaceの申込み時に新しいドメインを購入することもできますし、事前にドメイン取得サービスで取得したものを使って申し込むことも可能です。 そのため、初心者の方は「Google Workspaceはドメインがないと絶対に申し込めないわけではないが、企業が本格的に使うなら独自ドメインがほぼ必要になる」と理解しておくとよいでしょう。 企業での継続的な運用まで見据えるなら、最初から独自ドメインを前提に進めたほうが実務上はスムーズです。
Google Workspaceに独自ドメインがあると便利な理由
なぜ、企業がGoogle Workspaceを本格的に使うなら独自ドメインを用意するケースが多いのでしょうか。主な理由は、ビジネスで使いやすくなるからです。
1. 会社名入りのメールアドレスを使える 独自ドメインを使えば、「@会社名.co.jp」 のようなメールアドレスを利用できます。フリーメールよりも取引先や顧客に会社名が伝わりやすく、ビジネス用の連絡先として整理しやすいのが大きなメリットです。 Google Workspace では、ドメインの所有権を証明したアカウントで本格的な組織運用が可能になります。
2. ユーザー管理や管理機能を使いやすくなる 独自ドメインを確認すると、ユーザーの追加や削除、組織所有のアカウント管理、共有やアクセス、セキュリティに関する高度なポリシーの適用など、管理機能をより広く使えるようになります。企業やチームで運用する場合は、この点が大きなメリットです。
3. ドメイン所有権の確認で安全に運用できる Googleは、そのドメインを本当に管理している人だけがGoogle Workspaceに設定できるよう、所有権の確認を求めています。これにより、第三者によるなりすまし利用を防ぎやすくなります。
Google Workspace Individualについて
Google Workspace Individualなら、独自ドメインなしでも使えるのではと思う方もいるかもしれません。Google Workspace Individualは、独自ドメインを持っていない個人向けに案内されているエディションです。
公式ヘルプでは、日本を含む対象地域で、個人のGoogleアカウントから14日間の試用に申し込めると案内されています。
一方で、2026年3月時点では、Google Workspace Individual自体は案内ページや公式ヘルプで引き続き紹介されているものの、プラン紹介ページ内では Business Standard のトライアル導線が案内されており、利用を検討している人にとっては、新規申込みができるのかどうか判断しにくい状況になっています。
企業が本格的に運用することを考えるなら、会社用メールアドレスの利用や複数人管理、管理機能の活用のしやすさから、独自ドメインを取得して使う方法が現実的です。 GmailアドレスやIndividualから始められる選択肢はあるものの、企業利用では独自ドメイン前提のほうが導入後も迷いにくいでしょう。
【プラン別】Google Workspace Businessの料金と特徴を比較
ドメインが必要とわかったら、次に考えるのは「どのプランを選ぶか」です。Google Workspace Businessには3つのプランがあり、それぞれ料金・機能・ストレージ容量が異なります。 ※記載の価格は2026年3月時点、Google Workspaceの年間契約の価格(税抜)です
Business Starter(月額¥800/ユーザー)の特徴
最もリーズナブルなプランで、小規模チームでの導入に適しています。
- ストレージ:1ユーザーあたり30GB
- ユーザー数上限:300名
- 主な機能:カスタムメール(Gmail)、Google Meet(100人まで)、Googleドキュメント・スプレッドシート・スライド、Google管理コンソール
- こんな企業におすすめ:メールとオンライン会議を中心に使いたい少人数のチーム。コストを最小限に抑えたい場合に最適です。
Business Standard(月額¥1,600/ユーザー)の特徴
Starterから機能・容量が大幅に強化され、多くの中小企業にとってバランスの良い選択肢です。
- ストレージ:1ユーザーあたり2TB
- ユーザー数上限:300名
- 主な機能:Starterの全機能に加え、Google Meetの録画機能(150人まで)、共有ドライブ、アプリケーションの使用状況レポート
- こんな企業におすすめ:ファイル共有や共同作業を本格的に活用したい企業。会議の録画を残したい、部門ごとに共有ドライブを整理したいといったニーズがある場合に向いています。
Business Plus(月額¥2,500/ユーザー)の特徴
セキュリティ・コンプライアンス機能が充実したプランです。
- ストレージ:1ユーザーあたり5TB
- ユーザー数上限:300名
- 主な機能:Standardの全機能に加え、Google Vault(メール・チャットのアーカイブと監査)、高度なエンドポイント管理、Google Meet(500人まで)
- こんな企業におすすめ:業界の規制やコンプライアンス要件がある企業。メールの保全義務がある場合や、社員の端末管理を強化したい場合に適しています。
Enterprise(要問い合わせ)を検討するケース
300名を超える大規模組織や、DLP(情報漏えい防止)、S/MIME(メール暗号化)などの高度なセキュリティ機能が必要な場合は、Enterpriseプランが選択肢になります。
Enterpriseプランは公式サイトからの直接申込みではなく、Googleまたは正規リセラーの営業窓口を通じた契約が必要です。また、申込み時点で確認済みのドメインが求められる点にも留意してください。
プラン比較表
| 項目 | Business Starter | Business Standard | Business Plus | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| 月額料金(税抜) | ¥800/ユーザー | ¥1,600/ユーザー | ¥2,500/ユーザー | 要問い合わせ |
| ストレージ | 30GB/ユーザー | 2TB/ユーザー | 5TB/ユーザー | 要問い合わせ |
| ユーザー数上限 | 300名 | 300名 | 300名 | 上限なし |
| Google Meet | 100人 | 150人・録画可 | 500人・録画可 | 1,000人・録画可 |
| 共有ドライブ | - | あり | あり | あり |
| Google Vault | - | - | あり | あり |
| 高度なセキュリティ | - | - | エンドポイント管理 | DLP・S/MIME等 |
自社の従業員数・利用目的・セキュリティ要件を照らし合わせて、最適なプランを選びましょう。迷った場合は、Business Standardから始めて必要に応じてアップグレードするのがおすすめです。
ドメインをまだ持っていない場合のGoogle Workspace導入手順
「ドメインが必要なのはわかった。でも今持っていない場合はどう進めればいいの?」という方に向けて、ドメイン取得からGoogle Workspace導入までの流れを解説します。
導入の全体ステップ(ドメイン取得→申込み→設定の流れ)
全体の流れは次の3ステップです。
- ドメインを取得する(Google経由での同時購入 or 外部サービスで事前取得)
- Google Workspaceに申し込む(プランを選択し、取得したドメインを入力)
- ドメインの設定を行う(所有権証明・MXレコード・セキュリティ設定)
ドメインの取得方法によって、ステップ1と2の順序や手間が変わります。以下で2つのルートを具体的に見ていきましょう。
方法①:Google Workspace申込み時にドメインを同時購入する
最も手軽な方法です。Google Workspaceの申込みフロー内で、新しいドメインをそのまま購入できます。
手順:
- Google Workspaceの公式サイトにアクセスし、「無料試用を開始」をクリック
- ビジネス名や従業員数を入力して進む
- 「ドメインをお持ちですか?」の画面で**「ドメインを購入」**を選択
- 希望するドメイン名を入力し、空き状況を確認
- 利用可能なドメインを選択し、購入手続きに進む
- 管理者アカウント情報を入力し、申込みを完了
メリット:
- MXレコードが自動設定されるため、メールの送受信に必要なDNS設定の手間が省ける
- ドメインの管理もGoogle管理コンソールから行えるため、管理画面が一元化できる
- ドメインの知識がなくても、画面の案内に沿って進めるだけで完了する
注意点:
- ドメインはSquarespace(Googleのドメインパートナー)経由での購入となる
- プライマリドメイン(最初に設定するドメイン)は後から変更しにくいため、社名変更やドメイン変更の可能性がある場合は慎重に選ぶ必要がある
- ドメインの価格は外部サービスと比較検討できないため、コストが割高になる場合がある
方法②:事前にドメインを取得してからGoogle Workspaceに申し込む
ドメイン取得サービスであらかじめドメインを購入し、その後Google Workspaceに申し込む方法です。
手順:
- ドメイン取得サービス(ムームードメインなど)で希望のドメインを検索・購入する
- Google Workspaceの公式サイトにアクセスし、「無料試用を開始」をクリック
- 「ドメインをお持ちですか?」の画面で**「使用できるドメインがある」**を選択
- 取得済みのドメイン名を入力して進む
- 管理者アカウント情報を入力し、申込みを完了
- 申込み完了後、ドメインの所有権証明・MXレコード設定を行う(詳細は後述)
メリット:
- 複数のドメイン取得サービスの料金を比較して、最もお得なところで購入できる
- ドメインの管理権限が完全に自社側にあるため、将来的な移管やサービス変更がしやすい
- 「.co.jp」「.jp」「.com」など、豊富なドメインの種類から自由に選べる
注意点:
- DNS設定(所有権証明・MXレコード・セキュリティ設定)を自分で行う必要がある
- ドメイン取得サービスの管理画面とGoogle管理コンソールの2つを使い分ける必要がある
Google Workspace用のドメイン取得先の選び方
ドメインをどこで取得するかによって、導入後の管理のしやすさやコストが変わります。ここでは外部サービスとGoogle経由、それぞれの特徴を整理します。
外部のドメイン取得サービスで購入するメリット・注意点
ムームードメインやお名前.comなど、ドメイン専門のサービスで取得する方法です。
メリット:
- 価格の比較ができる:サービスによってドメインの取得費用・更新費用が異なるため、コストを抑えやすい
- ドメインの移管が自由:将来的に別のサービスへドメインを移管したい場合もスムーズに対応できる
- 管理の柔軟性が高い:DNS設定を細かくカスタマイズでき、Google Workspace以外のサービスとの併用もしやすい
注意点:
- DNS設定(MXレコード・TXTレコードなど)を自分で行う必要がある ※ムームードメインはドメインの取得とDNS設定をワンストップで行うことができます
- ドメイン管理画面の操作に慣れていないと、最初はやや戸惑うことがある
Google経由(Squarespace)で購入するメリット・注意点
Google Workspaceの申込みフロー内でドメインを同時に購入する方法です。
メリット:
- MXレコードが自動設定されるため、DNS設定の手間がほぼゼロ
- Google管理コンソールからドメインの更新状況を確認でき、管理がシンプル
注意点:
- ドメインはSquarespace経由の管理となり、Squarespaceのアカウントが別途必要になる場合がある
- プライマリドメインは後から変更しにくいため、慎重に選ぶ必要がある
- 取得できるドメインの種類や価格が限られる
ドメイン取得先を選ぶときのチェックポイント
どちらのルートが自社に合っているか、以下のポイントで判断しましょう。
| チェックポイント | 外部サービス(ムームードメイン等) | Google経由(Squarespace) |
|---|---|---|
| DNS設定の手間 | 自分で設定が必要 | 自動設定で手間なし |
| ドメイン料金の比較 | 複数サービスで比較可能 | 比較不可(固定価格) |
| 管理画面の一元化 | Google管理コンソールとは別管理 | Google管理コンソールで確認可能 |
| ドメインの移管 | 自由に移管可能 | Squarespace経由のため手順が増える |
| おすすめのケース | コストを抑えたい・管理の自由度を重視 | 設定の手間を最小限にしたい |
迷ったら外部サービスでの事前取得がおすすめです。 ドメインは長く使い続けるものなので、管理の自由度が高い方が将来的な安心感があります。ムームードメインなら、初心者でもわかりやすい管理画面でDNS設定が行えます。
Google Workspaceのドメイン設定でやるべきこと
ドメインを取得してGoogle Workspaceに申し込んだら、次はドメインの設定です。特に外部サービスでドメインを取得した場合は、以下の3つの設定を順番に行います。
ドメイン所有権の証明(DNS/TXTレコード設定)
Google Workspaceを使い始めるための最初のステップが、ドメイン所有権の証明です。「このドメインは確かに私たちが管理しています」とGoogleに伝える作業です。
手順:
- Google管理コンソールにログイン
- 「ドメインの確認」画面で、TXTレコードの値をコピー
- ドメイン取得サービスの管理画面を開く
- DNS設定画面で、コピーしたTXTレコードを追加
- Google管理コンソールに戻り、「確認」ボタンをクリック
TXTレコードの反映には数分〜最大72時間かかることがあります。すぐに確認できなくても、時間をおいて再度試してみてください。
MXレコードの設定(Gmailでメールを送受信するために必須)
MXレコードは、「このドメイン宛のメールをどのサーバーに届けるか」を指定する設定です。これを設定しないと、カスタムドメインのメールアドレス(@会社名.co.jp)でメールを送受信できません。
手順:
- ドメイン取得サービスの管理画面でDNS設定を開く
- 既存のMXレコードがあれば削除する
- Googleが指定するMXレコードを追加する
Google経由でドメインを購入した場合は、MXレコードが自動設定されるため、この作業は不要です。
SPF・DKIM・DMARCの設定(メールのセキュリティ対策)
メールのなりすまし防止や到達率の向上のために、以下の3つのセキュリティ設定を行いましょう。
SPF(Sender Policy Framework)
「このドメインからメールを送信できるサーバーはどれか」を宣言する設定です。DNSにTXTレコードとして以下を追加します。
v=spf1 include:_spf.google.com ~all
DKIM(DomainKeys Identified Mail)
メールに電子署名を付与し、送信途中で内容が改ざんされていないことを証明する仕組みです。
- Google管理コンソールで「Gmailの認証」からDKIMキーを生成
- 生成されたTXTレコードをDNS設定に追加
- Google管理コンソールで「認証を開始」をクリック
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting, and Conformance)
SPFとDKIMの認証結果をもとに、なりすましメールをどう扱うかを指定するポリシーです。まずは以下のレコードから始めることをおすすめします。
v=DMARC1; p=none; rua=mailto:dmarc-reports@会社名.co.jp
設定の優先順位としては、SPF → DKIM → DMARCの順番で進めましょう。 SPFは必須、DKIMは強く推奨、DMARCはSPFとDKIMが設定済みであることが前提となります。
よくある質問(FAQ)
Q1. Google Workspaceは無料で試せますか?
はい、14日間の無料トライアルが用意されています。クレジットカード情報の入力は必要ですが、トライアル期間中に解約すれば料金は発生しません。まずは実際の使い勝手を確認してから導入を判断できます。
Q2. ドメインを持っていなくてもGoogle Workspaceの申込み画面に進めますか?
はい、進めます。申込みフローの中で「ドメインを購入する」という選択肢があり、その場でドメインを取得しながら申込みを完了できます。
Q3. Google Workspace申込み時にドメインを購入した場合、ドメイン料金は別途かかりますか?
はい、Google Workspaceの月額料金とは別に、ドメインの年間登録料がかかります。料金はドメインの種類(.com、.jpなど)によって異なります。
Q4. すでに他社サービスで取得したドメインをGoogle Workspaceに使えますか?
はい、使えます。申込み時に「使用できるドメインがある」を選択し、取得済みのドメインを入力してください。その後、ドメインの所有権証明とDNS設定を行えば利用を開始できます。
Q5. 複数人で使いたい場合、ドメインの取得は1つで足りますか?
はい、1つのドメインで複数のユーザーアカウントを作成できます。たとえば「tanaka@会社名.co.jp」「suzuki@会社名.co.jp」のように、1つのドメインに対して必要な人数分のアカウントを追加できます。
Q6. ドメインを後から変更することはできますか?
Google Workspaceにセカンダリドメイン(追加のドメイン)を設定することは可能ですが、最初に設定したプライマリドメインの変更は非常に手間がかかります。 新しいドメインでアカウントを作り直す必要があるケースもあるため、最初のドメイン選びは慎重に行いましょう。
まとめ
本記事のポイントを振り返ります。
- Google Workspaceの利用には独自ドメインが必要。ただし「まだ持っていない」だけなら、取得してから申し込めば問題ない
- ドメインの取得方法は2つ:Google Workspace申込み時に同時購入するか、外部サービスで事前に取得するか
- ドメイン取得後は、所有権証明・MXレコード・SPF/DKIM/DMARCの設定を行えば、すぐにGoogle Workspaceを使い始められる
- プラン選びに迷ったら、Business Standardから始めて必要に応じてアップグレードするのがおすすめ
ドメインをまだお持ちでない方は、まずドメインの取得から始めましょう。ムームードメインなら、初心者でもわかりやすい管理画面で、Google Workspaceに必要なDNS設定もスムーズに行えます。
「ドメインの取得やDNS設定が不安」「自社に合ったプランがわからない」という方は、お気軽にご相談ください。Google Workspace正規リセラーとして、ドメイン取得から導入・初期設定まで丁寧にサポートいたします。
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